ハルカは、私立麗宝学園高等部の2年生で17歳。オカルト研究クラブ〈SDK〉(心霊大好きっ子:Sinrei Daisuki-Ko)に所属しています。
趣味は読書・映画・音楽。ひとりで完結するものが好きです。つまり、あまり社交的ではありません。
じつは、ハルカは小学校時代、軽いイジメを受けていました。だから、人間不信に陥ってしまったのです。
それでも、芯は強かったので、登校拒否はしませんでした。懸命に努力して、中高一貫校の麗宝学園に入学したのです。
ハルカは、クラブの部長である先輩のマヒルに想いを寄せています。尊敬、あこがれの対象です。
彼女の恋は実るのでしょうか?
マヨ先生に聞いてみよう
──ハルカはマヨ先生から見て、どんなコでしょう?
マヨ ひとことで言えば優等生。勉強はもちろんがんばってるし、運動は苦手みたいだけど努力してる。問題を起こすことなんて考えられない。教師として安心できる生徒といえるね。
──いや、私が聞きたいのはそういうことではなく……。
マヨ なに?
──ハルカって、先生からすれば“恋敵”でしょ?
マヨ あ……そういうことね。デリカシーのない言い方だなあ……。
──す、すみません……。
マヨ まあ、そういうのも嫌いじゃないけどさあ……。たしかに、ライバル視してたときはあったよ。それでずいぶん悩んだりもしたけど、そのころ私も若かったし。でも、私から見ればハルカなんてしょせんは“小娘”。敵じゃないないわけよ。
──さすが、オトナの貫録ですね。
マヨ ……と言いたいところだけど、実際“小娘”あつかいできるほど、歳が離れているわけじゃないでしょ? 親子ぐらいちがえば別だけど。
──マヨ先生も少し前まで女子大生だったわけで。
マヨ そういうこと。だから、ハルカから学ぶこともたくさんあってね。
──小説を読むと、まるで先生のほうが教えられる立場のように思えます。
マヨ そうなのよ。実際に教師になるまで、生徒のほうが“先生”になるなんて考えもしなかった。サキやヤヨイからも教えられることは、いまでもいっぱいある。でも、強いて言えば、このなかじゃハルカが一番“オトナ”といえるかもしれないよ。私も含めて。
──ちょっと抽象的な質問ですが、マヨ先生とハルカは、これからどんな関係になっていくのでしょう?
マヨ ほんとに抽象的だな……小説の宣伝のために答えると、まあふつうに先生と生徒っていう関係ではないよね。
──あんなことがあったらね。
マヨ 友だちともちがうし……でも、いい意味で師弟関係とはいえるかもしれない。もちろん、私がいつも〈師〉というわけじゃなく、場合によって関係は逆転するんだと思う。
──マヨ先生とハルカには、共通の宿題がありますしね。
マヨ 宿題?
──「人を愛するって、どういうことか」。その真実を解明する。小説にそんなことが書いてありましたよ。
マヨ そうかもしれないけど……デリカシーのない言い方だなあ……。