ヤヨイ

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ヤヨイは男勝りだけどもっとも女らしい!?

ヤヨイさんは私立麗宝学園高等部の3年生。ハルカサキの先輩にあたります。

心霊研究クラブSDK(Sinrei Daisuki-ko:心霊大好きっ子)の副部長ですが、実質的には部長のように振る舞っています。

「あらためて喜べ、諸君。ここにおられるマヨ先生の粋な計らいにより、〈SDK〉は活動を再開することになった。拍手」
ヤヨイの言葉を聞いて、ふたりの生徒が手をたたく。ひとりはサキ。力強い拍手。もうひとりはハルカ。こっちは、おざなりに手を動かしている。

ヤヨイは男勝りのさばけた性格で、誰に対しても人懐っこく接してきます。

「あれれ? 先生、もしかして怖がり?」
ヤヨイはいたずらっコのような顔で私を見る。
完全にからかわれてるな……。
「いやいやいや。私はホラーとかオカルトは大好きだよ。でも、幽霊は信じてないんだ」
「へ〜。マヨ先生、そういうの好きなんだ。じゃあ、クラブの顧問やってくれないかなあ」
「クラブ?」
「ずっと前にこの学校にも心霊研究クラブがあったんですよ。でも、顧問の先生がある日突然いなくなっちゃって、みんなで呪われたとか、悪霊に取り憑かれたとか、いろいろ噂して。で、クラブは活動停止中なんです。でも、マヨ先生が顧問になってくれたら、再開できるかも」
「ヤヨイは、そのクラブの部長なの?」
「いや、部長はマヒルってコで、ウチは副部長。昨日もふたりで『またやりたいね』って話してたんですよ」

かなり負けず嫌いであり、表には出しませんが、努力家でもあります。だから、勉強もスポーツも得意です。

そして。

同期のマヒルに想いを寄せているようです。その意味ではハルカとは恋のライバルといえます。

さらに。

未確認情報ですが、将来、看護師になるという夢も持っているようです。ヤヨイの家は、あまり知られていませんが、母子家庭です。お母さんは看護師だそうで、その影響もあるのでしょう。

これを「女らしい」というのは語弊があるかもしれませんが、男勝りの性格とは裏腹なイメージであることはまちがいありません。

サキ(麗宝学園高等部1年生)のお話

saki_thumbnail.jpg──人は自分のことはわかりにくいが、他人のことはよく見える。ヤヨイさんのことを知るには、本人よりもまわりの人に聞くのが一番です。といったわけで、同じSDKに所属するサキちゃんに話を聞きましょう。サキちゃん、こんにちは。

「よろしくお願いしますぅ」

──ヤヨイさんと仲はよいのですか?

「はい。SDKにはマヒルさんとヤヨイさんのふたりの先輩がいるのですが、マヒルさんは雲の上の存在なので、親しみやすいのはヤヨイさんのほうなんです」

──ヤヨイさんは、後輩の面倒見がよいと聞いています。

「はい。ヤヨイさんにはふたりの妹さんがいらっしゃるんですが、ボクも妹のようにかわいがってもらってます!」

「ねえ、サキはさ、なんでこのクラブに入ったの?」気まずい雰囲気を和ませるためか、ヤヨイがサキに話しかける。
「ボクは、やっぱりオカルトとか好きだしぃ、幽霊とか見てみたいしぃ」サキは目を輝かせて答える。
「そうか、そうか、可愛いやつだ」ヤヨイはそう言いながら、サキの頭を撫でる。

──ヤヨイさんはマヒルさんが好きなんでしょ?

「ええっ!? ヤヨイさんのこと、そんなに広まっちゃってるんですか? ……そうなんです。でも、ヤヨイさんはまわりには知られてないと思ってるんです。だから、ボクたちも知らないフリをしてるんです」

「カヤコ様……ヤヨイさんの好きな人の名前を教えてください……」
サキが〝霊〟に呼びかける。
グラスがゆっくりと動きだした。
不規則な速度でグラスがテーブルの上を滑り、しかし一直線にひとつの紙を目指す。
〝霊〟が指ししめした最初の文字は「マ」。
いったん停止したグラスがふたたび動く。
その場にいるだれもが、次に〝霊〟が指す文字は「ヒ」だとわかっていた。
〈ヤヨイの好きな人はマヒル〉
公然の秘密だった。ヤヨイは自分の気持ちがまわりに知られていないと思っている。
他人のことはよくわかるけど、自分自身ことは見えにくい。よくある話だ。
グラスが勢いをつけた。ハ行の紙が並んでいるほうへ向かっているのはだれの目にも明らかだった。
もはや〝参加者〟のひとりが意識的に動かしているのだろう。
「はいっ、おわりっ、終了っ」ヤヨイがそう言って立ちあがった。グラスは止まった。
〝参加者〟役の生徒たちが顔を見合わせながら、笑いをこらえていた。

──メンバーのなかでは、じつは一番「女らしい」という話もあります。

「そうですね。言葉づかいは少し乱暴ですが、明るくてぇ、やさしくてぇ、そこがヤヨイさんの魅力ですし、『女らしい』ということかもしれません」

「……あんたたち、なに言ってるの? マヒルを元にもどすって話じゃないの?」
「マヒルさんを元に? ……先生、まさかヤヨイさんも騙したんじゃ……」
う……。サキ、余計なことを……。
「嘘なんだ。マヒルはもうダメなんだ。そうなんだ」ヤヨイの目から大粒の涙がこぼれる。それが床に当たる音が響いた気がした。
ヤヨイがカバンを抱え、走りだした。
あっと言う間に姿が見えなくなる。
以前の私ならあとを追っていたかもしれない。
でも、明らかにいまの自分は昔とはちがう。生徒に対する愛情のようなものが消え失せていた。そのことに初めて気がついた。
「ダメじゃないですか。教師が生徒を泣かすようなことをして」

「あれぇ? なんかボクのセリフ、地味にネタバレじゃないですか?」

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